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2012年8月 5日 (日)

いつか報われることを祈って・・・

鎌倉明月窯にやってきて、30年目になります。
ここでは、少量多品種の作品作りが多いため、
いろいろな釉薬のテストが、欠かせません。
天然の灰を使うため、焼き上がりの調子が微妙に変わります。
それでも灰を使った釉薬は、質感に優れています。
そのなかでも、ずっと追い続けているのが青瓷です。
この1ヶ月程のテストです。

Seiji02

こんなペースで、いろいろ試すこと25年は経ちます。
未だに納得の出来るものは出来ません。
釉薬だけが問題なわけではなく、素地を作ることも苦労します。
青瓷は他の釉薬と比べると、何倍もの厚みが必要です。

Seiji01

左側が青瓷で、右は絵付けなどに使う透明釉を掛けた物の断面です。
どちらも厚みが同じ位ですが、青瓷の方は素地より釉薬の方が厚みがあります。
透明釉の方は、素地の厚みがほとんどで釉薬の厚みを感じないほどです。
ここに青瓷の難しさがあります。青瓷の色を出すために、
ごく微量の鉄分を含んだ釉薬を厚く掛けて、海や滝壺のような
澄んだ深い青を求めているからです。
素地が厚いと重くなりすぎるために、なるべく薄く作ります。

Seiji03

釉薬が厚くなると、形が鈍くなるために、
シャープな造形を心がけます。
青瓷の最高峰は、いまでも中国南宋の官窯と言われます。
この900年も前の青瓷は、世界中で30点に満たないそうです。
現代の青瓷が、後世の人達に感動を与えられるようになるでしょうか・・・
出来ることなら、そんな作品が1つ作ることが出来たらと思います。
残された時間は、それほど多くないのですが・・・

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