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2014年4月24日 (木)

陶芸のレシピ

アマチュア陶芸家の方から、この釉薬のレシピを教えてくれませんかと
たまにですが、聞かれることがあります。

おそらく、ほとんどのプロの作家にとって、困った質問だと思います。
なぜなら、陶芸の釉薬に決まったレシピが存在しないからです。

私は、京都市立工業試験場というところで、釉薬の勉強をしました。
もう30年以上前のことですが、1年間で数千というテストを繰り返します。
これは、どのような原料を使うとどういう結果になるかということを
化学分析された原料で検証するためと、理屈を理解するためです。

最近焼成した、三島の作品で考えてみます。

Sp14vo201


これは、お酒を注ぐための片口ですが、
赤土でロクロ成形して、形を整えてから印を押して、
白い粘土等で作った化粧土で象嵌し、
乾燥後に透明釉を掛けて焼成しています。

釉薬は、長石に対して木灰を2~3割加えた灰釉です。
沈殿を抑えるのと、素地に付きやすくするために
粘土分を少量(5~10%)加えています。

これだけのことですが、化粧土の成分に少し鉄分が多いと、

Sp14vo202


写真ではわかりにくいのですが、やや黄味がかって、印象が変わります。
同様に、多くの種類がある赤土や木灰、長石により無限の組み合わせがあります。
もちろん、焼成温度や方法によって、焼き上がりも変わってきます。

料理のレシピのように、原材料が整理されていないこともあり、
それぞれ作家達は、自分の好みを見つけるために
先の見えないテストを生涯続けることになるのです。

そんなわけで、決して秘密主義な訳ではありません。

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